SPDIIIで「命運」をかけたプロジェクトに挑む

パルシステム生活協同組合連合会様(八王子センター・ドライ品専用/システム構築)


網野 拓男様(商品管理本部 物流部 部長)

課題

  • ピッキングにおける人的ミスの削減
  • 高品質の継続的な提供
  • ラインの生産性の向上

解決

  • 人的ミス率が既存センターを下回る
  • 人的ミスの削減が実現し高品質化を持続
  • 最新システムにより作業効率がアップ

導入経緯高品質を実現し生産性を高めるには、人的ミスの削減が必須課題だった。

導入経緯

高品質を実現し生産性を高めるには、人的ミスの削減が必須課題だった。

加盟組合員数の増加を背景に既存の設備では対応しきれなくなり、ドライ(常温)商品で「稲城センター(東京都稲城市)」「杉戸センター(埼玉県杉戸町)」に続く物流拠点を検討していました。そして、安定稼動を図るための重要なセットセンターとして「八王子センター(東京都八王子市)」の計画を進めるなか、重要課題の一つだったのが「人的ミスの削減」です。ドライ商品は食料品から生活雑貨にいたるまで多種多様なため、システム化できない作業が少なくありません。人の作業に頼るところが多い分だけ、人的ミスが起こりやすくなるわけです。そこで、補充頻度の高い米集品に至っては専用ゾーンを検討するなど、既存センターにおける課題を一つひとつ解決することによって、「生産性」と「高品質性」を確実に実現させようと考えました。一方で、将来、インターネットによる注文システム「オンラインパル」に力を入れていくことを踏まえ、新事業の拡大にも対応しうる柔軟性を持ったセンターを望んでいました。

選定理由豊富な実績とノウハウ。それにおごらない親身な姿勢が決め手。

選定理由

豊富な実績とノウハウ。それにおごらない親身な姿勢が決め手。

トーヨーカネツソリューションズとは既存センターから取引があったのですが、八王子センターで“物流拠点の集大成となる仕組み”を構築するにあたり、業界における実績の多さと、パレットのまま商品補充ができる「お米専用ゾーン」のノウハウがあることに安心感を持てました。実際、「お米専用ゾーン」で私たちが試行錯誤に時間を要した時も、商品補充に適したパレットのサイズやフォークリフトの動線をアドバイスするなど、親身に力になってもらえました。また今回はトーヨーカネツソリューションズの「SPDⅢ(スーパーピックディレクター)」を導入したのですが、ピッキング終了時にスイッチを押すとランプの色が変わって1、2秒残像が続く「ガイドランプ」は魅力でしたね。ピッキング時のミスの大半を占める前後の入れ間違いを解消してくるはずだと、期待を持って導入を決断できました。

導入後の効果わずか半年で、人的ミスの少なさが既存センターを追い抜く。

導入後の効果

わずか半年で、人的ミスの少なさが既存センターを追い抜く。

人的ミス率は杉戸センターに比べ、八王子センターはオープンからわずか半年で10%強下回ることができました。こうした「生産性」と「高品質性」の向上をもたらしたのは、ある一つの突出した機能ではなく、ライン下流で箱前後の入れ間違いを防ぐ「数量検品システム」をはじめ、「集中ベイ灯」「ネスタック(自動積み付け機)」「お米専用ゾーン」といった新機能・設備が、それぞれの力を最大限に発揮できるSPDⅢ(スーパーピックディレクター)の総合力によると感じています。ちなみに、棚ごとに集品位置を指示する集中ベイ灯によってピッキングする段・列が判別でき、慣れない新人でも戸惑うことなく作業に集中できるようになりました。実はこの“作業しやすさ”を促すシステムが、ピッカーの新人研修にかかる時間削減という思わぬ成果をもたらしてくれました。

今後の展望連合会の発展を担う次のプロジェクトでも、力になってくれることを期待。

今後の展望

連合会の発展を担う次のプロジェクトでも、力になってくれることを期待。

現在の八王子センターは、本ラインの他に、ピッキング頻度の少ない「低頻度セットライン」を設け、事前に集品した商品を下流で合流させています。将来的には、書籍・CD・DVDなどを中心にアイテムを無制限に扱える「超低頻度ライン」を設けたいと考えています。パルシステムではインターネットの需要はまだまだですが、超低頻度ラインが実現しインターネット上に掲載するアイテムが多様になれば、需要は大きく増えると予測しています。連合会の発展を担うプロジェクトはすでに進行中で、トーヨーカネツソリューションズと共同で新しいシステムの開発にも着手しました。生活協同組合ならではの物流の仕組みや最新のピッキングシステムを前向きに勉強し、いい提案をしてくれるトーヨーカネツソリューションズに、今後も大いに期待しています。

※この記事内容は2009年3月に取材した内容を元に構成しています。記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。

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SPDIII(スーパーピックディレクター)
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