3PL
導入経緯
家電分野を中心とした3PL事業を展開している三井倉庫ロジスティクス。福岡事業所では、九州地方に展開する家電量販店への商品配送を一手に引き受けています。2024年10月、さらなる効率化と将来への発展性を狙い、小物家電の仕分けシステムとして、トーヨーカネツの「T-sort」を導入しました。
選定理由
物流拠点における省人化、生産性向上を鑑みた際、さまざまなソリューションをインテグレーターとして取りまとめ、物流センターのパフォーマンスを最大限に引き上げることができる企業を探していました。
その中で、トーヨーカネツはインテグレーターとしての力量や能力が高いと感じたため、パートナーとして選びました。
運用・オペレーション紹介
福岡事業所に導入されたT-sortは、対象の仕分け商品を投入する4つの投入ステーションと2つのレーンで構成されています。処理能力2,000/時のAMR40台が縦横無尽に動き、約100店舗への仕分けを行います。
投入ステーションの作業者は、小物家電の商品バーコードをスキャンしてAMRに載せ、モニタを操作したら作業完了です。
一般的なラックなどでの仕分けでは、上下の屈伸運動が必要ですが、T-sortでは横移動のみで作業が完結するため作業負荷を軽減することができ、さらに単純作業なため教育も容易です。
商品が載ったAMRは、目的のシュートを目指し、複数のAMRが走る中、最も効率の良いルートを選択します。目的のシュートに到着すると、シュートへ商品を送り出し、商品はシュート先にあるコンテナに投入されます。
40台のAMRはシステム横のモニタで集中管理されているので、すべてのAMRの稼働状況をリアルタイムで可視化できます。
T-sortは、モジュール設計のためメンテナンス性にも優れています。万一、故障が発生しても1台ごとの交換で済み、全体の作業を止める必要がありません。これにより、遅延やトラブルが最小限に抑えられます。
また、充電が必要なAMRは、自動的に充電ドックに接続し、充電が完了すると自ら稼働を再開します。
今後の展望
T-sortは工期が短く、拡張と再構築がしやすいモジュール設計のため、仕分けラインの増設や、AMRの台数を増やすことも視野に入れています。
また、ロボットやWMSなど、さまざまなマテハン機器と連動させ、さらなる物流センターの省人化、生産性向上も目指しています。
将来的には、当社が持っている“現場力”と、トーヨーカネツが持っている“マテハン力”、さらに“DXの力”を組み合わせて「リアルテックロジスティクス」を構築し、より高度な物流現場で社会の変化に適応できるような物流サービスを構築していきたいです。
※この記事内容は、2025年2月時点のものです。